前回 に引き続き、今回は三編を読んで分からなかったり、気になった単語を調べてみた。
権義
二章でも出てきた権理通義の略称。
英語におけるrightとのことですが、それだと権理じゃなくて「権利」ではと思い調べてみました。
権「利」だと利己的な意図が強く、公共の福祉を満たす「理」に叶った権限であるべきという気持ちも入っているよう。
厘毛の軽重あることなし。
「厘毛」自体がほんの少し、を意味しており、(西洋富国の富強には及ばないが、一国の権義に)ほんの少しの軽いも重いもない。という形で使われています。
曲を蒙る
きょくを「こうむる」や「こうぶる」と読みます。被ると同じようです。
意味としては、無理難題を押し付けられるという意味のようです(調べてみても詳細な語の説明は見つかりませんでした。)
曲 は現代語でもある「まがったこと」の意味が入っているのでしょうか。
慥かにして
たしかにして、と読む。確かにと同じようです。
「わが日本国人も今より学問に志し気力を慥かにして、まず一身の独立を謀り」とあるので、学問を志して気力をつけて自立しましょうっていう意味でしょうか。
悉皆
しっかいと読み、「一つ残らずことごとく全て」という意味。確かに「悉く」の漢字が使われている。
諛う
へつらうと読み、人の気に入るように振る舞う。また、お世辞を言うことです。
所謂「媚びへつらう」のへつらうで、下手に出ることですね。
一言半句
一言やちょっとした言葉を指し、「一言半句もおろそかにしない」など良い使われかたもありますが、本文では「目上の人に逢えば一言半句の理屈を述ぶること能わず、立てと言えば立ち、舞えと言えば舞い、その柔順なること家に飼いたる痩せ犬のごとし。」と、なかなかの言われようw
名目金
当時の貸金のことのよう。